No207において、一字一句異なる『古事記』と『日本書紀』は一字一句異なることを書きました。自分で確かめられましたか? 　いっぱい有り過ぎて、調べることはできませんが、試しに1時間ほど、書きだして並べてください。
　なるほど、これはおかしいと思われると思います。この部分は、誰かが全部書き出してホームページで公開して頂きますと、便利はいいのですが、自分で確認するところに意義があります。
　今日は、古事記の序文について書こうと思います。できれば、これを読む前に原文をみていただくだけでいいと思います。興味がありましたら、訳本は読んでいただけますとベターです。

古事記の序文　(本文の前に書いてあるところの文章)　を読むと建国の経緯がすべて、数年以内に分からなくなる非常事態だったことが書かれています。天武天皇が生きている限り、建国の経緯も天皇家の系図も分からなくなることはあり得ません。ということは、数年以内に天皇が死ぬということを知っておられたことになります。死ぬことが分かるのは、現代ではある程度予測は可能ですが、当時は無理でしょうが、それでも天皇は予測できたと考えて良いと思われます。

　何があったのかは、歴史書には書かれていませんが、残されている『古事記』と『日本書紀』から判断しますと、天智天皇は毒殺されたと思われます。この後、壬申の乱が起こります。
『古事記』の序文(原文)　には、「曁飛鳥清原大宮。御大八洲天皇御世。濳龍體元」
と書かれており、この意味は、潜って隠れていた「龍」が現れたと書いてあります。「龍」とは、漢人のことです。天武天皇も自分の身に毒殺の危険がせまったことを知って、稗田阿礼に建国の経緯や天皇家の系図を整理して暗唱するように命令しました。

ここまで読まれた方は、先を読むのが嫌になられると思います。「新しい日本の歴史」のNo260  http://homepage1.nifty.com/o-mino/page930.html にどのように天智天皇から天武天皇にバトンタッチされたか理由を書いています。そして、その後、壬申の乱があるのですが、このことを書いていますと流れが変わりますので、天武天皇が暗殺された根拠は、日本書紀に書かれていますので、そのことを元にして「Ｎｏ.265　天武天皇は暗殺された」http://blog.so-net.ne.jp/nihonnsi/2006-06-30　に書きましたので読んでください。