天智天皇即位と藤原鎌足の死亡は関係があるとおもわれますか?  

私は大いに関係があると思います。また、日本書紀です。
６６７年11月09日-----　 百済鎮将劉仁願が、熊津都督府熊山県令上柱国司馬法聰等を遣し、大山下境部連石積等を筑紫都督府に送ってきたの記事があります。物見遊山ではありません。なにか目的があったはずです。

６６８年01月03日------　天智天皇が即位する。　
６６９年10月16日------　藤原内大臣（鎌足）薨去。
この年、第５次遣唐使として小錦中河内直鯨らが大唐に向かっている。
大唐が郭務?ら２０００余人を遣わしてきた。

さて、上の記事を眺めてください。郭務?が２０００余人の軍隊をちらつかせながら、百済鎮将劉仁願が使いを送ってきました。そして、なりたくても成れなかった天皇になりました。天皇になることを反対していた藤原内大臣（鎌足）は邪魔になりますから、殺さなければなりません。すべて、中国の指示のはずです。
大伴部博麻らが中国で捕虜になっている間に、知った中国の陰謀通りにことは、進んだはずです。そのほかのことも進んでいきました。このことはまたの機会に書くつもりです。
天智天皇は、自分が殺されることも予想し、蘇我臣安麻呂を遣わし、大海人皇子を呼び寄せて、寝室に引き入れました。大海人皇子に後を継ぐように伝えます。大海人皇子は継ぐと殺されますので、身体の調子が悪いと言って大友皇子に皇位を譲ります。
この経緯は日本書紀に書かれていますが、蘇我臣安麻呂が大海人皇子に、「よく注意してお答えください」と言ったと書かれています。安麻呂は皇子に好かれていたとも書いてあり、「よく注意してお答えください」の意味がよく判りませんが、本当に言ったが、書いても支障がないと日本書紀の作者は、挿入したのだと思われます。
少し、時間を戻します。
中大兄皇子は668年1月に天皇に即位します。(668年高句麗が唐と新羅連合軍に滅ぼされています。)　その3年後の６７１年01月13日には、百済鎮将の劉仁願が、李守真等を遣わして、上表したとの記事があります。
李守真等は、天智天皇になにか命令したはずです。
この記事のすぐ後ろに、次の記事が書かれています。
　この月、佐平余自信、沙宅紹明に大錦下を授けられた。鬼室集斯に小錦下を授け、達率谷那晋首・木素貴子・億礼福留・答ホン春初・ホン日比子賛波羅金羅金須・鬼室集信に大山下を授けた。小山上を達率徳頂上・吉大尚・許率母・角福牟に授けた。小山下を他の達率たち五十余人に授けた。

さて、この記事はどのように受け止めればいいのか難しい所です。
私は李守真等は、天智天皇に百済人を採用するように命令したと推察しています。

天智天皇は三年二月九日に、冠位の階名を増加し変更しています。その冠位は二十六階あります。上記の大錦下は上から九番目です。小山上は十八番目です。
小錦下を授けられた鬼室集斯は現在でいうと、東京大学の総長かということをどこかで読んだ記憶があります。
　上に書かれた人は、鬼室集斯が百済の高官ですから、他の人もきっと、百済の人だと思います。百済の人が、こんなに大勢採用されているのだぞと、日本書紀の作者が自慢して、ここに掲載したのだと私は受け取りました。ただ、日本書紀の作者の大元締めの藤原不比等が、自慢することではありません。不比等の父である藤原鎌足は、中国人によって殺されたと想像しているからです。それに、百済人を朝鮮半島から追い出したのは、中国人(唐の人)ですから、自慢するに値しません。
　中国は傀儡政権を樹立するとともに、日本の再建を百済人を使って行おうとしたのではないかと推察しています。
理由は3つあります。
�@百済人を全国に派遣しています。
�A百済人に城を築かせています。
�B鬼室集斯の父は鬼室福信ではないかと日本書紀の翻訳者である宇治谷孟氏は著書の中で記しています。
鬼室福信は百済が唐に負けたときに、日本に援助を求めた人です。

次回は、この三点を見ていただきます。