知識は必要ですが､重要ではない？
訳のわからないタイトルになりました。ものを考える時は、知識が必要です。知識のない､生まれたばかりの赤ちゃんでは、考えるわけにはいきません。
知識は、五感で体験したものは、全て知識となります。お茶を飲む時に一度、やけどをすれば、何時までも忘れません。忘れないだけでなく､同じミスはおかしません。ただ､物覚えが得意な人と苦手な人では、随分差があるように思えます。
私は学生の時に、英語の単語を、力をいれて覚えたように思いますが､試験が終了すれば、すべて頭から抜けていったように思います。従いまして､試験のたびに、記憶のあやふやな単語が一杯あり､ずっと、同じことの繰り返しです。勿論､今は残っていません。知識をふやすつもりでしたが、増えていません。
記憶は駄目ですが､不思議と数字に関するものは､以外に覚えていたりします。どうやら、得意不得意があるようです。又､身体でおぼえるという言葉がありますが､何度も繰り返し経験すれば､頭ではなく、身体が知識をたくわえることも事実のようです。
同じように経験しても、人により知識の蓄積状況は異なるようです。どうなっているのでしょうか？知識が一杯あるとすばらしいことを考えるかというとそうとは云えないようです。多ければいい考えが生じるのであれば､高齢になるほど、知識は増える筈ですから､いろいろいい考え､素晴らしい短歌の一つも出来ても不思議ではありませんが､そのようになっていません。考える以外に素晴らしい発想というのもあります。考えと少し違うようにも思います。
このような話は、幾らでも喋った人はおられるでしょう。又、本にも書かれているのではないでしょうか？私は見たことがありませんが､本日は違う観点から書こうと思っています。
もう、大分前になりますが､大学でレポートの提出する時､知識が足らなければ､、独創的な考えを書いて提出するのは無理です。そこで、、与えられたテーマについて書いてある本を数冊、読み、できれば､自分の考えも加味してレポートの作成をすることになります。ところが、自分の考えを加えないで、読んだ本のまま、写して提出するものが多いと。
最近は、それを超えて、インターネットを利用する人が､増えたとか。与えられたキーの幾つかを入力して、検索する。出てきたデーターを、そのまま、ダウンロードする。そして、レポートに作成する。読んだものを手で書く手間もいりません。それどころか､利用した資料を書かなければ､誰の論文だか､分かりません。大学の先生も全ての論文、本に目を通すわけにはいきませんから､見抜けないことが多いと思います。簡単に手にいれた知識ですから､本人の知識として、先ず残ることは無いでしょう。しかし、その論文が素晴らしいものだったとします。
どこか 問題でしょうか？ 私は問題ないように思います。いくつかのデーターを繋ぎ合わせてできたものです。本当は作った本人のものでないのは事実ですが､新しい論文ができあがったと思います。それは、だれの物でなのでしょう？所謂、著作権はどうなるのでしょうか？ 若し､そのようなことを誰もしないために､その論文は生まれなかったとすれば､素晴らしいものであるだけに､存在する価値はあります。
仮に、10個のデーターから、取り出したとします。そうすると、文章の表現の仕方を変えない限り､盗作であるという訴えを受ける可能性はあります。これからはこのようなトラブルは増えてくるのではないでしょうか？
話は横道にそれましたが、この例の場合は、レポートを書いた人が､資料の出所を書かない以上、見る先生には、生徒の知識から生まれたとみるしか判断のしようがありません。
この知識はコンピューターの中にあった知識です。これからはコンピューターの中の知識も、自分の頭の中にあった知識も、悪意がなくてもごっちゃになってきます。
そこで、初めに書きました変なタイトルになりました。ものを考える時は知識は必要ですが､重要でない？
必要なときには 検索して利用すればいいことになります。そうして、つくったのではないかと思える文章があります。私がこのノックさんのホームページをつくるきっかけになった新聞記事です。
1月1日の記事
≪平成12年1月1日 読売新聞13版 (14)≫[今日のノート]
ノック氏の責任
正月早々、前代未聞の不祥事で辞職した前大阪府知事の話題ではいかがなものかと思案はしたけれど、やはり書くことにした。横山ノック氏の責任について、である。
改めて言うまでもない。氏はいま、刑事被告人の立場にある。
刑法176条の強制猥褻罪に問われている。条文を見れば、暴行または脅迫を用いて猥雑な行為をした者は、六月以上七年(六ｹ月の間違いでは) 以下の懲役に処す、とある。断じて軽微な犯罪ではない。
氏は裁判で争う意向を示しているとか。判決を待つとしても、現職知事が破廉恥罪で刑事訴追されるなど、あってはならぬことだ。
加えて民事訴訟では、猥褻行為だけでなく、法廷外の発言や逆告訴によって被害者の女性に甚大な精神的苦痛をあたえたとして多額の支払いを命じられた。
｢公務を優先するために｣として民事訴訟を回避し､その末に、公務そのものを失ってしまった。
海外メディアでは、氏の辞職を｢男性優位の日本社会では画期的事件｣(ロサンゼルス・タイムズ紙)とか、改正男女雇用機会均等法の施行で、｢セクハラ関連の民事訴訟が確実に増加している｣(ワシントン・ポスト)とかいった論調が目につくようだ。
が、昨春の知事選以降の経緯を振り返れば、氏の不詳事は｢強制猥褻・名誉毀損事件｣と見たほうが、ことの実相がわかりやすい。 およそ、知事としてふさわしい人物ではなかったということだ。 そういう人物が、史上最多の二百三十五万という大量得票で再選された。わずか八ｹ月ほど前のことである。
後任を選ぶ知事を選ぶ知事選を前にして横山ノック氏の責任を確認しておきたい。それは結果として、氏を選んだ有権者の責任であろう。
この文章を読んでいかがでしたか？ 私は、この記者は大阪府民を馬鹿にした文章だと思いました。正月に書かなくてもいいと断わりながら､書かずにはおれなかったのでしょう。そのように、見ると最後のむすびが、馬鹿にしているのです。昨年の四月にノック氏に投票した235万の人は責任重大ですよ。あなた達はばかですから、正月の話題にふさわしくないが､教えてあげます。
私は捻くれているのでしょうか？ ｢教えてあげます｣となって、初めに戻って､読み直してください。どれほど、ノック氏は、とんでもない男であるか、ご存知ないでしょう。自分の考えを構成してから､次の文章を書かれました。
｢刑法176条の強制猥褻罪に問われている。条文を見れば、暴行または脅迫を用いて猥雑な行為をした者は、六月以上七年以下の懲役に処す、とある。｣ この部分は塩記者の頭の中にあったと思えません。はじめに、この文章を調べてから、｢ノック氏はけしからん男｣であると思われたのではないと考えます。
この記者はいかにも、自分の知識から発生した記事のように書かれていますが､そうではありません。
おかしな文章が入っています。海外の論調です。こんな短い囲み記事ですから、私は全く必要ない文章だと思います。｢海外メディアでは・・・・論調が目につくようだ。｣という文章です。本当に､新聞を読んでいて、目に付いたのでしょうか？ 揚げ足をとっているようですが､そのようなことはありません。人間、かんかんになって、文章を書くとなにを考えながら書いたか、文章に表れるものです。私は塩記者が235万人の馬鹿どもに、いい格好をするために、この文章を挿入したと思っています。
さて、この文章はコンピューターから、検索されたのではないでしょうか？自分の会社のデーターベースであれば、大したものです。しかし、もし、他人のデーターベースからかりたものであれば、恐ろしいことです。誰かとお酒を飲みながら､話の種として喋ったのであれば､いいですが､大阪の馬鹿どもに、お正月から説教をたれたのであれば､影響力が大きいだけに問題です。
何が、問題かといえば､人間の価値は知識の豊富さにあるのではないからです。本当に豊富であれば、まだ救われますが､コンピューターに入っている知識まで自分の知識だと錯覚して、いろいろものの考え方を構成していくととんでもない人間が出来上がってしまいます。とんでもない考え方を読者に押し付けることになります。
だから、このごろの新聞はなんでも、クソミソにいうのではないか とは言いません。しかし、少しぐらいは元になつているのではと考えました。
読者に考えを押し付けるとどう良くないかは､又、別に、書きたく思います。
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